かまぼこ屋がお伝えする日本の暮らし

うみからだいちの取り組み

うみからだいちの取り組み

古来、海と大地と森がつながって、その循環の中でヒトも含めた「いのち」が育まれてきました。
ん?難しい話? いえ、未来に繋げたいとても大切なお話です。

今回は鈴廣が取り組んでいる環境保全活動の一つについてお話したいと思います。

 

『うみからだいち』 の取り組み

わたしたち鈴廣は、自然が広がる小田原ならではの、いのちの循環をテーマにしたまちづくりを考えています。そして、かまぼこを作る際にでる魚の皮や骨や内臓、箱根ビールの絞りかすを捨てずに再利用すべく、良質な魚肥(※1)『うみからだいち』を開発しました。
これを地元の農家さんに使ってもらい、鈴廣のレストランで提供する野菜は全部地場産の鈴廣の魚肥で育てたものにできたらと考えたのです。

うみからだいち

魚肥は、安心安全な農作物を育てると同時に、土壌の活力を回復させます。そして雨により土壌の養分が川に流れ込み、再び海に帰っていきます。水産業と農業を関連づけた産業モデルを構築すること、まさに自然の循環の再生にも繋がる意味のあるモデルなのです。

(※1) 魚肥とは、その昔から日本の農業を支えてきた肥料です。現在の日本では大量の魚の皮や骨を手に入れることが困難なため、また、手軽に使用可能な化学肥料が台頭したために、日本の農家で魚肥を使うところがほとんどなくなってしまっています。

 

 

「魚肥なんて使えないよ」 誕生までの道のり

うみからだいち 土かまぼこづくりから出る魚の骨やアラ、それを活かすまさに鈴廣ならでは小田原ならではの意味のある取り組みとして、良質な魚肥が完成しました。

しかし、完成当初は使ってくれる農家さんが見つかりませんでした。

自然の循環再生という、未来に向けた大きな目的にとっては良いものでも、その使用方法や効 果、意味を理解する農家さんは当時まだ少なく、すぐに使ってもらうことはできませんでした。

 

 

「魚肥??新しい肥料にかえて変な菌が蔓延した らどうするんだい!」
「化学肥料でいいじゃないか」
「魚肥でおいしい物ができる保証はあるのか?」
農業で生活をしている農家さんにとってはリスクの高い未知のものだったのです。

 

安全性、利用価値を証明すべく、開発者自身が試行錯誤で魚肥を使った野菜づくりに挑戦しました。
幸運にも、その頃から世の中で食の安全・安心への関心が高まり、農業のあり方そのものが大きく変わろうとしていました。時代と、魚肥の需要が徐々にマッチングしてきたのです。

農家さんの反応は少しずつ変わり、魚肥を試しに使ってくれる農家さんが現れはじめました。

うみからだいち

魚肥は『うみからだいち』と命名され、現在数十件の農家さんで使用されています。そうして育った野菜たちが、鈴廣の地産レストラン「えれんなごっそ」のサラダバーを飾っています。

 

プロジェクトはまだまだ発展途上であり、今後も多くの仲間を増やしながら継続させていきたいと思っています。

 

自然が息づいていてたくさんのいのちが輝く未来。

この地のために自分たちにできること、
この地に生きる自分たちだからこそできることを、これからも実直に取り組んでいきたいです。

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